今回は、不倫(浮気)をした夫と離婚を考えている奥様から、離婚するための証拠についてのご相談です。
結論:性的関係が認められる写真・動画、メール・LINE、不倫を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などの証拠が必要です。
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1.ご相談者
40代の女性(主婦)
①夫は40代(会社員)
②婚姻期間17年
③高校生の長男、中学生の長女
2.ご相談の内容
最近、夫の帰りが遅く、出張と言って頻繁に家を空けるようになりました。
夫の行動がおかしいので、夫の携帯電話を見たら、会社の女性の電話番号と、その女性とのLINEのやりとりを発見しました。
不倫している夫と離婚したいのですが、LINEのやりとりで離婚できるでしょうか?
他にどんな証拠が必要でしょうか?
3.ご相談への回答
LINEのやりとりが不倫の証拠となるためには、その内容が性的関係があることをうかがわせるようなものである必要があります。
不倫の証拠としては、写真・動画、メール・LINE、不倫を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などがよく用いられます。
(1)不倫で離婚するためにはどんな証拠は必要なの?
夫(妻)に不倫があれば、離婚することはできます。
ただ、裁判では、不倫の事実が立証されない限り、不倫があったとは認められないので、不倫を裏付ける証拠が必要です。
相手が不倫を否定しているのであれば、それを覆すために証拠が必要ですし、相手が不倫を認めている場合であっても、後で否定されたときのことを考えると、やはり証拠があった方がよいでしょう。
不倫の証拠としては、写真・動画、メール・LINE、不倫を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などがよく用いられます。
(2)写真・動画やメール・LINEがあればいいの?
ただ、写真や動画は、その内容が性的関係があることをうかがわせるようなものでなければいけません。単に不倫相手と2人で写っている写真や動画があっても、それだけでは不倫の証拠にはなりません。
このことは、メールやLINEでも同じです。「君が一番大切だ」とか「昨日は楽しい夜だった。早く会いたい。」などのメールやLINEのやり取りがあっても、それだけでは不倫の証拠にはなりません。
ちなみに、調査会社の素行調査は、結構なお金がかかりますし、素行調査をしたからといって必ず成功するとは限らないので、その点に注意が必要です。
(3)どんな場合に不倫が認められるの?
例えば、不倫が認められた場合として、次のような事例があります。
(ケース1)
①事案:夫が妻と不倫相手に連帯して1000万円の慰謝料を請求
②結論:不倫を認めて、連帯して190万円の慰謝料を命じた
③ポイント:2人の旅行の写真があった、性的関係が伺われるメールがあった、不倫を認めた録音記録があった
④判例:裁判所は、①写真は講義期間の終了後に撮影されたもので、2人で私的な旅行をしていたと推認されること、②メールには「君のうっとりした唇と体を感じています。」「君の甘えた微笑と、私の脚にあたった太腿の感触がつきまとっている。きみの体のすべてを包もう。」などとあり、性的な関係の存在を推測させること、③妻が2人の交際を認めた会話の録音記録には、不当な誘導や執拗な追及は見られず、妻の受け答えも機械的で、曖昧であったとは認められず真意によるとして、妻の不倫を認めた上で、2人に対して連帯して190万円の慰謝料を命じました(東京地裁平成28年8月10日判決)。
ここでは、メール、写真、会話の録音が証拠と認められています。
(ケース2)
①事案:夫が妻の不倫相手に300万円の慰謝料を請求
②結論:不倫を認めて、150万円の慰謝料を命じた
③ポイント:ラブホテルに入った報告書があった
④判例:裁判所は、素行調査の報告書によれば、2人が夜間の公園で抱き合い、キスをしたり、ラブホテルに3時間以上滞在し、性交渉があったと推認できるとして、不倫を認めた上で、150万円の慰謝料を命じました(東京地裁平成28年2月24日判決)。
ここでは、素行調査の報告書が証拠と認められています。
(4)不倫が認められないのはどんな場合?
逆に、不倫が認められない場合もあります。
(ケース1)
①事案:夫が妻の不倫相手に500万円の慰謝料を請求
②結論:不倫を認めなかった
③ポイント:キスをしている写真だった、電話・メールの内容が明らかでなかった
④判例:裁判所は、妻が男性の自宅の鍵を持って出入りして家事を手伝っていたのは男性の勤務時間中であったこと、男性の携帯電話に妻とキスしている写真が保存されているが、ゲームの一場面とする男性の弁解を覆す証拠がないこと、男性の電話の通信記録から妻と1日2~3回電話やメールがされていたことや、妻が離婚後、男性の自宅に同居していることに不自然な点はあるが、不倫の事実を認定するには証拠が足りないとして、不倫を認めませんでした(東京地裁平成17年3月25日判決)。
ここでは、写真や電話の通信記録が証拠として提出されていますが、不倫は認められませんでした。
(ケース2)
①事案:夫が妻の不倫相手に500万円の慰謝料を請求
②結論:不倫を認めなかった
③ポイント:メールにはキスのことしか書かれていなかった、性的関係を認めて謝罪しているわけではなかった
④判例:裁判所は、妻の携帯電話には男性から「今日俺機嫌悪くてごめん。」「君のチューをもらって元気になった。」とメールがあり、妻も夫に「今彼と付き合っている。もうあなたに対する気持ちは冷めているので分かれて欲しい。」と言い、男性も夫に謝り、妻も男性も交際していた事実は認めるが、性的関係を持ったことについては否定しており、これを裏付ける証拠もないとして、不倫は認められませんでした(東京地裁平成15年9月10日判決)。
ここでは、メールが証拠として提出されていますが、 不倫は認められませんでした。
このように、写真やメールがあっても、それだけでは不倫の証拠にはなりません。
4.ご相談者へのアドバイス
ご相談者の場合、女性とのメールを発見したということですが、それが不倫(浮気)の証拠となるかどうかはメールの内容によります。メールの内容が性的関係をうかがわせるようなものでないと、不倫(浮気)の証拠にはなりません。
メールだけでは判断できないようであれば、夫が頻繁に家を空けるということですから、素行調査をしてもいいかもしれません。
ただし、素行調査には結構なお金がかかりますし、素行調査をしたからといって必ず上手く行くとは限らないので、その点も十分検討してから依頼するのがよいでしょう。
5.今回のポイント
不倫(浮気)の証拠としては、写真・動画、メール・LINE、不倫を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などがよく用いられます。
写真や動画、メール・SNSは、その内容が性的関係があることをうかがわせるようなものであることが必要です。
6.一人では解決できない方、自分でやったけれど解決できなかった方へ
ブログを読んだけれど一人では解決できそうもない、ブログを読んで自分でやってみたけれど解決できなかったという方は、是非、当弁護士にご相談ください。
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7.弁護士費用(税別)
① 離婚交渉・調停事件
着手金 30万円(さらに10%OFF)
報酬金 30万円(さらに10%OFF)+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)
※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。
② 離婚訴訟事件
着手金 40万円(さらに10%OFF)
報酬金 40万円(さらに10%OFF)+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)
※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円(さらに10%OFF)となります。
③ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)
300万円以下の場合 16%
300万円を超えて3000万円までの場合 10%+18万円
3000万円を超えて3億円までの場合 6%+138万円
④ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)
1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額
⑤ DVによる保護命令の着手金・報酬金(さらに10%OFF)
着手金 15万円
報酬金 0円
⑥ 着手金以外に日当は発生しません。
その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。