婚約を破棄された男性から、婚約破棄による慰謝料の相場についてのご相談です。
結論:婚約の破棄による慰謝料の相場は50~150万円くらいですが、250万円の慰謝料が認められた場合もあります。
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1.ご相談者
40代の男性(自営業)
①女性は30代(会社員)
②交際期間は7か月
2.ご相談の内容
結婚相談所で知り合った女性と婚約して、結婚式場を探していたのですが、突然、一方的に婚約を破棄されました。不審に思って調査したら、女性が他の男性と交際していたことが分かりました。
相手に慰謝料を請求したいのですが、慰謝料の相場はいくらでしょうか?
3.ご相談への回答
婚約の破棄による慰謝料の相場は50~150万円くらいですが、250万円の慰謝料が認められた場合もあります。
(1)どんな場合に婚約破棄の慰謝料を請求できるの?
婚約を破棄された場合に慰謝料を請求するためには、まず、婚約が成立していることが必要です。
婚約は、将来夫婦になろうとする合意があれば成立するので、結納や婚約指輪の交換があればもちろんですが、それがなくても、将来夫婦になろうと合意したような事情があれば、婚約の成立は認められます。
慰謝料を請求しても、相手から婚約が成立していないと言われることもよくあるので注意しましょう。
それ以外に、慰謝料が認められるためには、婚約破棄に正当な理由がないことが必要です。
婚約も将来夫婦になろうとする合意なので、正当な理由なく一方的に婚約を破棄することはできません。その場合には、婚約破棄は違法となり、慰謝料を請求することができます。
(2)正当な理由ってどんな場合に認められるの?
正当な理由と言えるためには、結婚後の円満な夫婦生活を妨げるような事情が必要です。
このような事情は個別具体的に判断されるので、正当な理由が認められるかどうかはケースバイケースです。
正当な理由が認められる場合としては、相手に暴力や暴言がある場合、性交渉が不能な場合、相手が他の人と事実上婚姻していた場合、相手が結婚式の直前に行方をくらました場合などがあります。
単に相性が悪いというだけでは正当な理由があるとは言えません。
(3)慰謝料の相場っていくら?
婚約を破棄された場合、ショックから体調不良になってしまうことも多く、精神的な苦痛を慰謝するために慰謝料が認められています。
ただ、慰謝料を決めるにあたっては、特に明確な基準があるわけではありません。というのも、慰謝料は精神的苦痛を慰謝するために支払われ、精神的苦痛は人それぞれによって様々なので、明確な基準を作ることができないからです。
一般的には、婚約破棄の原因の他、年齢や交際期間、婚約後の期間、婚約破棄の時期、婚約した女性との性交渉・妊娠・出産の有無、退職の有無、婚約を破棄された側の落ち度等の事情が考慮されます。
(ケース1)
①事案:女性が他の女性との交際を理由に婚約を破棄した男性に慰謝料を請求
②結論:120万円
③ポイント:男性の婚約破棄の理由が他の女性との交際であること、女性が妊娠・中絶したこと、体調を崩したこと
④判例:裁判所は、女性が妊娠した後中絶したこと、婚約破棄後に女性が体調を崩したこと、女性が退職したため求職する必要があることなどを理由に、120万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成18年6月28日判決)。
(ケース2)
①事案:女性が性格の不一致を理由に婚約を破棄した男性に慰謝料を請求
②結論:100万円
③ポイント:女性が妊娠・中絶したこと、男性の婚約破棄の理由が性格の不一致にすぎないこと
④判例:裁判所は、女性が男性と結婚することを合意して出産の準備に入った矢先に不当に婚約を破棄され、その結果、中絶手術を選択し、妊娠11週における危険な手術をすることになったことなどを理由に、100万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成16年1月16日判決)。
(ケース3)
①事案:婚約破棄によってうつ病になった女性が婚約を破棄した男性に慰謝料を請求
②結論:70万円
③ポイント:婚約破棄によってうつ病になった、男性の婚約破棄について女性にも原因がある
④判例:裁判所は、女性は婚約破棄のショックで急性ストレス(うつ病)となったが、現在は勤務に戻っていること、男性が女性から仕事で帰宅が遅くなることや男女関係を詮索されることに不満を持ち、結婚に疑問を感じ、話し合いをしたが、結婚したくないとの気持ちを動かすことができないと認識して婚約破棄に至ったことなどを理由に、女性が受けた苦痛は、婚約破棄によって通常生じると考えられる程度の精神的苦痛にとどまるとして、70万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成18年12月25日判決)。
(ケース4)
①事案:男性が婚約を破棄した女性に慰謝料を請求
②結論:30万円
③ポイント:男性の精神的苦痛が軽微、女性の婚約破棄について男性にも3割の責任がある
④判例:裁判所は、男性が婚約解消によって勤務先で気まずい思いをしなければならず、女性は婚約解消の理由を説明せず、誠実さを欠いているが、婚約破棄は、男性がガス工事の立会予定日に女性を激しく叱責したことや、結婚式の費用負担のトラブルなどによって、女性がこのまま結婚してもうまく行かないと判断したことによるもので、男性にも原因の一端があることを理由に、女性の責任の割合を7割として、30万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成18年4月28日判決)。
また、男性側の原因で婚約を破棄した女性が男性に慰謝料を請求した場合ですが、250万円の慰謝料を認めた事案もあります。
(ケース5)
①事案:婚約した女性が他の女性を妊娠させた男性に慰謝料を請求
②結論:250万円
③ポイント:男性が他の女性を妊娠させた、男性以外に頼る人がいない状況で女性が体調を崩した
④判例:裁判所は、女性が男性から結婚を申し込まれ、ウエディングドレスを購入して準備を重ねてきたこと、他の女性の妊娠を知り、女性が会社を退職後、男性以外に頼る人がいない土地で体調を崩して実家に戻ったことなどを理由に、250万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成19年1月19日判決)。
このように、婚約の破棄による慰謝料の相場は、だいたい50~150万円くらいですが、250万円の慰謝料が認められた場合もあります。
4.ご相談者へのアドバイス
ご相談者の場合、女性が他の男性と交際していて一方的に婚約を破棄されたということなので、婚約破棄に正当な理由はないと考えられますので、慰謝料は請求できる可能性は高いと言えます。
具体的な金額については、ケースバイケースですが、相手の女性が他の男性と交際していたということであれば、精神的苦痛は大きいといえるので、慰謝料の額は高くなる可能性があります。
5.今回のポイント
婚約を破棄された場合に慰謝料が認められるためには、婚約が成立していること、婚約破棄に正当な理由がないことが必要です。
慰謝料を決めるにあたっては、特に明確な基準があるわけではなく、婚約破棄の原因等の様々な事情を考慮して決められます。
婚約破棄による慰謝料の相場は、だいたい50~150万円くらいですが、250万円の慰謝料が認められた場合もあります。
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7.弁護士費用(税別)
① 慰謝料請求事件
着手金(さらに10%OFF)
300万円以下の場合 8%(ただし、最低10万円)
300万円を超えて3000万円までの場合 5%+9万円
3000万円を超えて3億円までの場合 3%+69万円
報酬(さらに10%OFF)
300万円以下の場合 16%
300万円を超えて3000万円までの場合 10%+18万円
3000万円を超えて3億円までの場合 6%+138万円
② 着手金以外に日当は発生しません。
その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。